歯からはじまる健康生活。 社団法人日本補綴歯科学会
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第6回
『あごが「ポキポキ・カクカク」なるのは?』
皆さん、顎関節症(がくかんせつしょう)というのを聞いたことがありますか?
主症状として
1. 顎(あご)関節や咀嚼筋(頬・こめかみ)の痛み
2. 関節の音
3. 口が開きにくい
これらがあげられますが、この中で、2.関節の音「顎が「ポキポキ」「カクカク」と鳴るとき、顎の関節はどうなっているのでしょう?今回は、この点を中心に図や写真で説明しましょう。

(図1)画像をクリックすると拡大表示されます

(図2)画像をクリックすると拡大表示されます
 顎関節は、関節窩、下顎頭、関節円板等から構成されます(図1・2)。顎の関節は、他の関節とは異なり、回転と滑走を行う特殊な関節です。耳の前に人差し指を置くか、耳の穴の前方に指の腹を押しつけた状態で口を大きく開いたり閉じたりしてみまよう。大きく前方に下顎頭が滑走している感じがわかります(図2)。
 

(図3)画像をクリックすると拡大表示されます
 下顎頭と関節窩の間には「関節円板」という、顎の動きをスムーズにするためのクッションが存在します。音がなる場合は、この関節円板が図3のように前方に転位(ずれて)してしまい、復位(元の位置に戻る)する際、または、復位したものが再び転位するときに生じます。関節円板が前の方にずれる原因は、未だ明らかにはなっておりませんが、関節の柔軟性や関節への過負荷も原因の一つと考えられています。
 
 

(写真1)画像をクリックすると拡大表示されます

(写真2)画像をクリックすると拡大表示されます
・MRI:
核磁気共鳴画像を用いて顎関節部を画像化することによって関節円板の状態を調べます。(写真1,2)

・下顎運動解析:

顎の動きを器械で測定し、コンピューターで顎の動きを分析します。
 


(図4)画像をクリックすると拡大表示されます

(写真3)画像をクリックすると拡大表示されます

 顎の関節は耳に近いため、大きく響きますので確かに気になりますよね。ヒザやヒジが時々鳴るのと同じで、顎の音のすべてが治療の対象とは鳴りません。しかし、口を開くたびになるケースや、運動時痛があるケース、今まで頻繁になっていたものが突然鳴らなくなり、顎が引っかかり開口できなくなる(ロックする)というケースもあり、このような場合は治療が必要です。ロックは、今まで復位していた関節円板が復位しなくなったことにより生じます(図4)。その場合、現在は安静にし、薬等で炎症を抑えます。場合によっては、スプリント(マウスピースのようなもの)という歯列にかぶせて一時的に咬み合わせを変更することで安静をはかることもあります(写真3)。
 
今回お示ししたものは一つの例に過ぎません。上記のような症状を経験された事がある方は、一度診察を受けられる事をおすすめいたします。
  
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